こんにちは
「調べてかわら版」
柳林です
ダントロレン(商品名ダントリウム)は
悪性高熱症の第1選択薬です。
悪性高熱症は主に全身麻酔により
起きる重篤な合併症で
発症確率が10万分の1から2という
希少な疾患です。
悪性高熱症が発症すると
筋肉の硬直や心拍数増加、速い呼吸等が
起きます。異常なスピードで体温が
急上昇して40℃を超えることも
珍しくありません。
ドラマ「ブラックペアン2」でも
ダントロレン、悪性高熱症が
取り上げられます。
ダントロレンとは?悪性高熱症治療薬
ダントロレン(商品名ダントリウム)は、
悪性高熱症の治療薬です。
筋小胞体からのカルシウム放出を抑え、
筋硬直を防ぎます。
悪性高熱症は、手術や麻酔中に
突然発症することがある
重篤な合併症です。
ダントロレン(商品名ダントリウム)
による早急な治療が必要です。
悪性高熱とは? 希少疾患:原因と症状
悪性高熱症は、全身麻酔の
重大な副作用として知られる
まれな疾患です。
悪性高熱症は
全身麻酔を受けた患者のうち
10万人に1〜2人の割合で
発症すると報告されており、
男性は女性に比べて3倍ほど
発症率が高いとされています。
項目 | 詳細 |
---|---|
症状 | 筋肉の硬直、体温上昇、頻脈、不整脈、呼吸困難 |
発症状況 | 全身麻酔や筋弛緩薬投与時、または筋疾患を有する患者 |
原因 | 遺伝的要因(カルシウム代謝異常)、筋弛緩薬や麻酔薬による |
診断方法 | 筋硬直、体温上昇の急激な進行、呼吸不全の確認 |
合併症 | 臓器障害、急性腎不全、心肺停止 |
悪性高熱症の主な症状としては、
筋肉の強いこわばりや、
心拍数の増加、呼吸の速さが
挙げられます。
悪性高熱症では筋肉が異常に
収縮し続けることで
体温が急速に上昇し、
40℃を超えることもあります。
ダントロレンとは?悪性高熱に対する治療薬
項目 | 詳細 |
---|---|
薬剤名 | ダントロレン(Dantrolene) |
作用機序 | 筋小胞体からのカルシウム放出を抑制し、筋肉の硬直を防ぐ |
投与方法 | 静脈注射による即時投与 |
使用対象 | 悪性高熱症、筋弛緩障害を有する患者 |
効果 | 筋硬直の緩和、体温上昇の抑制、心臓や呼吸機能の回復 |
ダントロレン(商品名ダントリウム)は
悪性高熱症の治療において
非常に重要な役割を果たす薬です。
ダントロレン(商品名ダントリウム)は
筋肉のカルシウム放出を抑制することで
筋硬直を防ぎ、体温上昇を抑えます。
悪性高熱症が発症した際には、速やかに
ダントロレン(商品名ダントリウム)を
静脈注射することが推奨されています。
ダントロレンによる悪性高熱の治療
項目 | 詳細 |
---|---|
初期治療 | ダントロレンの静脈投与(2.5mg/kg)、症状に応じて追加投与 |
維持治療 | 継続的なダントロレンの投与と体温管理 |
サポート | クーリングによる体温管理、酸素投与 |
回復過程 | 筋硬直の解消、心肺機能の安定後、患者の経過観察 |
治療期間 | 数日間のダントロレン治療後、症状が安定するまで |
ダントロレン(商品名ダントリウム)に
よる治療は、発症直後に速やかに
投与が開始され、その後も
症状に応じて投与が続けられます。
また、体温管理や酸素投与といった
サポート治療も行われ、
数日間にわたって回復の過程を
慎重に観察します。
ダントロレン・悪性高熱とブラックペアン
TBSドラマ「ブラックペアン2」
では悪性高熱症の場面が
2人の患者の手術で描かれます。
どちらも執刀医は天才外科医
天城雪彦(二宮和也)です
1人目の手術は
天城雪彦の母親への手術です。
天城先生が医者として経験を
少し積んだ頃のことです。
狭心症を患った母の
心臓バイパス手術をしますが、
心筋梗塞を発症、うまくいきません。
そこで天城先生が無我夢中で行った
ダイレクトアナストモーシス。
それ自体は成功!
しかし、その後、悪性高熱症が発症、
ダントロレンの準備がなく
術死します。
2人目の手術は
患者・徳永栄一さんの公開手術。
同じく全身麻酔手術中に
悪性高熱症を発症、
そして、同じくダントロレンの
準備がなく…
まとめ
悪性高熱症は、発症すると
命に関わる非常に危険な状態ですが、
ダントロレンという治療薬が
その救命において非常に効果的です。
ただ、悪性高熱症が希少疾患です。
そのためダントロレンの準備が
できていないと患者は
危機的状況に陥ります。
医療ドラマでも、その面から
手術の緊迫感が伝わって
きましたね。
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