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大阪万博どうなる工事遅れ|延期万博の影響と問題点

大阪万博

参加国のパビリオン建設に必要な申請は0件!(7月1日)・遅れは取り戻せる?一因はドバイ万博延期です。2020年開催予定だったのがコロナで2021年に延期。なぜドバイ万博延期が大阪万博に影響するでしょうか原因や影響、問題点を探ります。

ドバイ国際博覧会の詳細

ドバイ万博2020って知っていますか? 中東・アフリカ地域で初めて開催された国際博覧会で、大阪万博の直前開催にあたります。このドバイ万博について知ることで、大阪万博がより見えてきます。

名称2020年ドバイ国際博覧会
英語名Expo 2020 Dubai
開催趣旨アラブ首長国連邦(UAE)建国50周年記念
当初予定2020年10月20日~2021年4月10日
開催会期2021年10月1日〜2022年3月31日(182日間)
開催地UAEドバイ
テーマ“Connecting Minds, Creating the Future”(心をつなぎ、未来を創る)
サブテーマ(1)Mobility  (2)Opportunity  (3)Sustainability
会場面積438ヘクタール(過去最大)
参加国192ヶ国(史上最多)
入場者2410万人(想定2500万人)
入場料1日券:95ディルハム(約2850円)
30 日マルチディパス:195ディルハム(約5850円)

コロナ禍で万博があったなんて知らなかった…

新型コロナ拡大と開催延期

ドバイ万博は2013年11月27日、パリで行われた第154回BIE総会にてアラブ首長国連邦のドバイ首長国が116票を獲得、開催が決定しました。新型コロナウイルスが中国武漢で発生したのは2019年の年末ですから、その6年前。

まだ、誰もパンデミックなんて予想できない頃です。

2019年からの新型コロナウイルス感染拡大を受けて、様々な検討が行われましたが、開催か延期か、決定は遅れ、2020年1月22日には一部のテーマ館を実験的にプレオープンまでしていました。目的は、主催者が人の流れやコロナ対策を確認すること、さらに、各参加国に対し開催する意思を明確に示すためでした。

プレオープンなのに入場者数は10 万人!すごい!

2020年3月30日、ドバイ万博公社と34カ国の代表で構成する運営委員は、第3回運営委員会会議をテレビ会議形式で開催し、ここでようやく開催を1年延期することについて提案・協議がされました。

運営委員会は1年延期を模索することに同意し、その後、BIEとドバイ万博公社が開催日の変更に向けて調整をスタート。4月24日から遠隔で延期の採否を問う投票が行われ、3分の2以上の同意が集まり、正式に1年延期が確定しました。

会期は2021年に延期となりましたが、名称は「2021」とはせず「2020」のままで行うことを決めました。

ここで、ようやく1年延期決定!

こんな決め方です。2020年の4月です。開催半年前です。こんな時期の決定ですから、もうすでに多くの参加国のパビリオンは着工されていました。オーストラリア政府代表のジャスティン・マクゴーワン氏は「予定どおり2020年10月に開催していた場合でも、われわれのスケジュールは計画どおりだった」と答えています。

ドバイ万博の日本館

ドバイ万博日本館も準備は万端でした。関ジャニも関わっていました。

日本館の概要をまとめてみました

テーマ“Where Ideas Meet”(アイデアの出会い)
ジャパンデー2021年12月11日 大阪・関西万博の PR も実施
立地エリア米国やイタリアなどの大型パビリオン集中エリア
日本館PRアンバサダー関ジャニ∞(歌手、タレント)
嘉門タツオ(シンガーソングライター)
山崎直子様(宇宙飛行士)
若月佑美様(女優)
東海大学付属高輪台高等学校UAE留学生
ガンダム(アニメ「機動戦士ガンダム」キャラクター)
ポケットモンスター
建物1.白を基調とした二階建ての本館
2.アラベスクと日本の麻の葉文様を組み合わせたファサード・デザイン
3.折り紙を表現した 3 次元の立体格子
4.日本と中東の伝統的な環境システム応用。「アイデアの出会い」を表現
5.レストラン(回転寿司店「スシロー」)を併設

ドバイ万博にスシローが出店されたんだ

ドバイ万博延期の影響

ドバイ万博2020は1年延期され、2021年に開催されましたが、成功したように見えます。それなのに、なぜ大阪万博2025に遅れなどの影響があるのでしょうか。

まず、1年間延期になったけれど、2020年には会場の各国パビリオンなどの建築が始まっていた、ということが大きな問題です。つまり、もう建物の工事は始まり、一部、プレオープンまでしたのに延期になったということで、1年間、建物の維持管理をずっと続けなければならなくなった、ということです。

1年、パビリオンを維持するのって大変です

1年余計に費用や手間がかかります。建築工事をストップするか、継続するか、という判断も難しいです。(日本館は継続しました)また、中の展示工事を終えていたパビリオンは展示物を守るために、空調を効かせる必要もありました。

余計な出費がかさみました。コロナの影響で、多くのパビリオンで展示予定を変更する必要がありました。ソーシャルディスタンスを確保し、入場経路を見直し、演出や入場タイミングを変える必要もありました。

まだ利益を生まないパビリオンを1年維持してコロナ対策工事をして…。余計な出費よね…

莫大な出費を強いられた各国は、ドバイ万博の4年後、日本の大阪万博2025年に出資する余力を失っていった、とも言えます。

さらに、大きな問題は、ドバイ万博は大阪万博を世界にアピールする絶好の機会だったはずなのに、思うようにいかなかった、ということです。

ドバイ万博で2021年12月11日開催の「ジャパンデー」は大阪万博PRの絶好の機会でした。ところが、ちょうどその時期に新たな変異株「オミクロン株」が拡大、そのために「ジャパンデー」イベントの規模縮小が決まりました。大阪府の吉村知事らも出席を見送り、万博PRの国際フォーラムも中止になりました。参加国の招致に影響したのは言うまでもありません。

まとめ

ドバイ万博の開幕が1年遅れ、維持費が上がり、各国の予算を消耗し、大阪万博のPRが十分にできず、さらに参加を表明した国々も、担当者がなかなか来日できなかったことが準備計画作業に影響しています。おまけに、ロシアのウクライナ侵略の影響もあって資材の価格が高騰しており、それがさらに各国のパビリオンや展示予算を逼迫させているとみられています。

予想外のことだらけですよね…

こういう状況で大阪万博の建設工事が行われています。参加国のパビリオン建設には課題も山積みです。すでに時間との戦いです。

海外パビリオンの建設申請が遅れ、様々な入札が遅れ、設計・建設工事が遅れています。それでも、いよいよ大阪万博2025の準備が始まっています。コロナに負けず、物価高騰に負けず、遅れに負けず、大成功してほしいものです。

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