こんにちは
「調べてかわら版」
柳林です。
プロポフォールは、全身麻酔や鎮静に
使用される薬剤です。
しかし、近年、プロポフォールの
不適切な使用が話題となり、
日本麻酔科学会もその危険性を
強く警告しています。
日本麻酔科学会の声明や
プロポフォールとは何か、
さらには配信番組
『KILLAH KUTSキラーカッツ』
について見ていきます。
日本の人気バラエティ番組
「水曜日のダウンタウン」との関連や
マイケル・ジャクソンの急死に関わる
プロポフォールの誤使用にも焦点を
当てます。
プロポフォールとは:日本麻酔科学会の不適切使用声明
日本麻酔科学会は、プロポフォールの
不適切な使用に対して
強い懸念を表明しました。
特に、2024年10月14日から
配信された番組で内視鏡検査を
舞台にプロポフォールが
娯楽目的で使用されたことを
批判しています。
プロポフォールは本来、
手術や検査時の鎮静に
使われるべきものであり、
管理のない状態での使用は、
呼吸抑制などの重大なリスクを
伴うとされています。
近年、⼀部のメディアにおいて、医療において厳格に管理されるべき静脈⿇酔薬が、娯楽やいたずらの⽬的で使⽤される場⾯が⾒受けられます。特に、10 ⽉ 14 ⽇配信開始の番組において、プロポフォールが内視鏡クリニックを舞台に使⽤され、何らかの外科的処置を必要としない⼈物を意図的に朦朧状態にするという内容が含まれていることを知り、深い憂慮を抱いております。
プロポフォールをはじめとする静脈⿇酔薬は、本来、⼿術や検査時の鎮静を⽬的に、医師の厳重な管理のもとで使⽤されるものです。特に、これらの薬剤は呼吸抑制のリスクを伴うため、必ず⼈⼯呼吸管理が可能な環境で使⽤される必要があります。この点については、マイケル・ジャクソン⽒の死亡事故などでも広く知られているように、適切な医療管理が⾏われない場合、⽣命に危険を及ぼす可能性があります。
したがって、このような⿇酔薬をいたずらに使⽤する⾏為は、極めて不適切であり、⽇本⿇酔科学会として断じて容認できるものではありません。また、このような使⽤⽅法が誤ったメッセージを国⺠に伝え、⿇酔薬の安全な使⽤に対する信頼を損なうことを深く憂慮しております。
⽇本⿇酔科学会は、このような誤った使⽤を強く⾮難し、⿇酔科医ならびに関連する医療従事者には、厳格なガイドラインに従って静脈⿇酔薬を適切に管理し、いかなる場合にも不適切な使⽤を避けるよう強く要請いたします。
今後とも、安全で効果的な⿇酔管理を推進し、患者様の安全を最優先に考える医療を提供することを⽇本⿇酔科学会としてお約束いたします。
(⽇本⿇酔科学会サイトより:理事⻑ ⼭蔭 道明による声明)
声明発表者 | 日本麻酔科学会理事長 山蔭 道明 |
不適切使用の例 | 娯楽番組企画による意図的な朦朧状態の再現 |
使用のリスク | 呼吸抑制、人工呼吸管理の必要性、生命の危険 |
マイケル・ジャクソン急死 | プロポフォールの適切でない使用が命に関わるリスクを伴うとされた例 |
プロポフォールとは
プロポフォールは、全身麻酔や鎮静に
用いられる非常に効果的な
静脈麻酔薬です。
プロポフォールは作用時間が短く、
調節しやすいため、
医療現場で広く使用されています。
プロポフォールは、手術や検査の際
全身麻酔に使用される他、
集中治療中の患者にも鎮静剤として
使われています。
プロポフォールは
1986年にイギリスで最初に承認され、
日本でも1995年に承認されました。
日本麻酔科学会の声明でも
述べられている通り、
プロポフォールは厳重な管理下でのみ
使用すべき薬剤です。
名称 | プロポフォール (Propofol) |
使用目的 | 全身麻酔、鎮静 |
承認年(イギリス) | 1986年 |
承認年(日本) | 1995年 |
主な使用現場 | 手術、検査、集中治療 |
プロポフォール:配信番組『KILLAH KUTSキラーカッツ』
Amazon Prime Videoで
配信されている番組
『KILLAH KUTSキラーカッツ』の
プロポフォール使用場面が
問題となりました。
『KILLAH KUTSキラーカッツ』は
テレビ番組『水曜日のダウンタウン』の
演出を手掛ける藤井健太郎氏による
新しい配信番組です。
従来のテレビ番組、地上波では
様々な事情で扱えないテーマを
企画構成。
『KILLAH KUTSキラーカッツ』では
実際の内視鏡検査のシーンで
プロポフォールが使用されました。
日本麻酔科学会は、この
プロポフォール使用が誤った
メッセージを視聴者に与えるとして
強く批判しています。
配信プラットフォーム | Amazon Prime Video |
番組名 | KILLAH KUTSキラーカッツ |
演出者 | 藤井健太郎 |
問題となったシーン | 内視鏡検査前にプロポフォールを使用し、患者を朦朧状態にする場面 |
配信開始日 | 2024年10月14日 |
プロポフォール:企画内容「麻酔ダイイングメッセージ」での使用
プロポフォールが実際に使用された
『KILLAH KUTSキラーカッツ』の
企画エピソードはどのようなもの
だったのでしょうか。
そのエピソードは
「麻酔ダイイングメッセージ」という
企画でした。犯人役に殺された被害者が
ダイイングメッセージを残す、という
ミステリーの定番シーンです。
肥満外来やAGA治療、
いぼ痔(内痔核)など様々な設定で
病院に訪れた人々が、
殺人に巻き込まれます。
被害後の「死にゆく薄れゆく意識」を
再現するために、胃カメラ検査前の
プロポフォールが使われました。
プロポフォールが使われた後に
朦朧とした意識の中で
ダイイングメッセージを書き、
後で刑事役がそのメッセージを
もとに推理するという内容でした。
プロポフォール:水曜日のダウンタウンとの関係
プロポフォールが使用された
『KILLAH KUTSキラーカッツ』を
手がけたのは藤井健太郎氏です。
KILLAH KUTS氏の代表作のひとつが
『水曜日のダウンタウン』です。
『KILLAH KUTSキラーカッツ』での
全身麻酔プラポフォールの使用は
この人気番組の演出スタイルが
反映された形で、過激な内容として
取り入れられています。
『水曜日のダウンタウン』自体は
プロポフォールの使用と直接関わる
わけではありません。
しかし、藤井健太郎氏の作風が
今回の番組に影響を与えたことは
明らかです。
プロポフォール:マイケル・ジャクソン急死
2009年、マイケル・ジャクソンは
プロポフォールの過剰摂取により
急死しました。
マイケル・ジャクソンの主治医
コンラッド・マレー医師は、
マイケルの睡眠を助けるために
プロポフォールを投与したと
主張しています。
しかし、プロポフォールは
睡眠導入剤ではなく、適切な
医療管理が行われていない場合、
生命に危険を及ぼすことが
証明されました。
この事件はプロポフォールの
怖さを浮き彫りにしました。
死亡者 | マイケル・ジャクソン |
死因 | 急性プロポフォール中毒 |
主治医 | コンラッド・マレー |
問題点 | 非医療目的での使用、管理不十分による生命の危機 |
まとめ
プロポフォールは、
非常に効果的である一方、
誤用によって重大なリスクを
伴う薬剤です。
日本麻酔科学会は、
プロポフォールの
不適切な使用に対して
警鐘を鳴らしています。
正しいガイドラインでのみ
使用すべきであると強調しています。
ネットには賛否さまざまな意見が
あるようです。共通しているのは
かなりインパクトがある
プロポフォールの使用だった
ということです。
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